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ギャンブルが止められない知り合い

こないだ会社の付き合いで競馬場へ行った。
そこで知り合ったのがT。

Tは小さな工場に勤めている、が、ギャンブルが高じて多額の借金があると言っていた。

じゃぁギャンブルを辞めればいいじゃないか。
僕はそう言うと、Tはとんでもないと首を振る。

ギャンブルは命、これは辞められない。

そんなことを言っている端から、Tの携帯には返済催促の電話が掛かってくる。

ギャンブルに集中したい、そう歯ぎしりするTに、僕はそういえば、と思った。

先ほどトイレに寄った際、チラシが落ちていた。
街金の。

確か、働いている人優先でご融資いたします。って書いてあったような。

それを伝えると、Tは目を輝かせて、またギャンブルが出来る。
と叫んだ。
それはちょうどGⅠのファンファーレにかき消されたが。

それからのTの興奮は止まらなかった。
やれやれ。